埼玉ビジネス研究会(小原敏治会長=小原歯車工業社長)は2月22日、
ホッカイエムアイシーの阿部忠社長を招いて第4回研究会を日刊工業新聞社さいたま総局で開きました。
「いかにビジネスを発展させたか〜オヤジから学ぶ」シリーズの4回目で、 阿部社長が「経営の気づき−やる気、企業発展を促す力」をテーマに、
これまで自社で取り組んできた経営革新や人材育成について講演しました。
阿部社長は、心理学的手法を取り入れた採用や社員教育について具体的事例を挙げて説明し、 「組織力が経営力につながる。個人が組織の価値観を優先した行動ができるかどうかだ」と、
社員個人個人に気づき≠フ機会を多く与えることの大切さを指摘。また経営が上手くいかないことが続いていた頃、 「経営革新には人間心理の理解が必要だ」と感じた阿部社長は「50歳を過ぎていたが、心理学を学びに大学に行った」と、
自身の経営スタンスのルーツについても話しました。
参加した若手経営者から成果主義やコンピテンシー(成果を生む行動特性)の導入について聞かれ、 阿部社長は「日本企業、特にものづくり企業には成果主義はなじまない。ディスカッションなしにコンピテンシーの導入はうまくいかない」と
社員との対話に時間をかける必要性を説きました。
このほか、経営者としての考え方といった全般的なことから、採用方法の具体的中身といった詳細なことまで質疑がなされ、議論を深めました。