経営シンポジウム、40歳代の若手経営者3人が大いに議論、
埼玉産業人クラブは7月25日、「活力ある日本の製造業の復権に向けて」をテーマに「経営シンポジウム」を、川越商工会議所、日刊工業新聞社との共催により川越プリンスホテルで開きました。
まず政策研究大学院大学の橋本久義教授が「混迷する日中関係の中で」を副題に基調講演。最近の傾向として、「中国に殺到していた発注が日本に戻りつつある。日本の機械の性能の良さが改めて見直されている」と指摘しました。橋本氏は、旧通産省時代から「現場に近いところで行政を」をモットーにし、これまでに2814の工場現場を訪問。そうした豊富な経験を踏まえて、ものづくりにおける日本の強みやすばらしさを熱心に説きました。
一方、基調講演に続いて開かれたパネルディスカッションでは、橋本氏をコーディネーターに40歳代の若手経営者3人が「若手経営者が担う活力ある日本のモノづくり」をテーマに討論しました。「アルミのバラは知名度をあげるいい契機になった」(入曽精密・斉藤清和社長)、「先代から心の教育を大切にしている。休日に先輩が後輩に技術の指導を行うこともある」(東洋パーツ・小菅哲也社長)、「資格で評価することができない能力をファイスター制度で認定している」(ヒーハイスト・尾崎浩太社長)など、独自の技術や人材教育をはじめとする幅広い経営課題について活発に議論が展開しました。文字通り話題はつきることなく、参加者100名を超す会場も巻き込んで討論が進行。パネルディスカッション後の懇親会でも、ものづくり、経営などについての話に花が咲きました。