埼玉産業人クラブ・西部支部(細沼哲夫支部長=日本伸管社長)は24日、「日本の産業を支える知財戦略」をテーマに「ビジネス交流セミナー」を川越プリンスホテル(埼玉県川越市)で開きました。川越商工会議所、日刊工業新聞社との共催で、濱田兼幸ワイ・イー・データ社長、小島寛明東京農工大学産官学連携・知的財産センター教授がそれぞれ講演しました。
講演で濱田社長は、同社の主力事業であるデータ復旧事業をベースに情報リスク管理について説明。「コンピューター上でも紙ベースでも、情報を整理することが一番大切。段ボールリ数十箱分の書類を30人ほどで手分けして目を通し、たった2行の走り書きが裁判で勝訴につながったこともある」と実例を交えながら話しました。また近年の中小企業はアウトソーシングを活用する例などが多い中で、どのように知財を守るかなど対策について、わかりやすく解説しました。
一方、小島教授は大学発知的財産の活用を中心に講演。同大学は経済産業省が6月に発表した共同研究や技術移転のしやすい大学の9位に入っており、「今後は国際的な産学連携を視野に入れていきたい」などと意気込みを語りました。
講演後の懇親会では、川越商工会議所工業部会部会長の岡本正巳岡本ローラ製作所社長が乾杯の音頭を取り、交流を深めました。