埼玉産業人クラブ(増田文治会長=マスダック社長)は9月4日、さいたま市中央区内で「2017年度上期役員会&経済講演会」を開いた。一般会員も対象の講演会では野村ホールディングスの八木忠三郎金融イノベーション推進支援室長が「フィンテックで経営と暮らしはこう変わる」をテーマに、ITを活用した金融サービスの現状と将来を講演した。
仮想通貨の一種であるビットコインについて「チェーンメールのようなものをみんなで共有する画期的な仕組み」と説明した。証券会社を介さずに仮想通貨で資金調達できるICO(イニシャル・コイン・オファリング)が今後さらに普及すると、「資金調達の枠組みが変わる」とした。クルマの自動運転の普及で売り
上げの半分を自動車保険が占める損害保険会社は「ビジネスモデルを変えざるを
得ない」と指摘した。
約60人が参加し、ビットコインなどについて熱心に質問。増田会長が「法規制が後手に回っている感があるが、企業経営者も動向を見守っていきたい」と述べた。懇親会も開かれ、参加者は交流を深めた。