埼玉産業人クラブ(増田文治会長=マスダック社長)は10月4日、さいたま
市中央区内で「2018年度上期役員会&経済講演会」を開いた。
講演会では愛
知淑徳大学ビジネス学部の真田幸光教授が「世界を俯瞰(ふかん)して考える企
業経営」をテーマに話し、約70人が聞き入った。冒頭、増田会長は製菓機械を
手がける自社の事例を挙げつつ「世界の動きが身近になっている。各地域のお話
を経営の参考にしたい」とあいさつした。
真田教授は経営者に求められる姿勢について「まずは理念の徹底。人材の採用
と教育に力を入れ、“アキレス腱(けん)”である企業リスクも他社より先に気
付けば対策が取れる」と強調した。
国際経済では、「トルコの通貨急落は親イスラエルのトランプ政権の政策に配
慮した結果。外国人も忖度(そんたく)する」とし、経済ではなく政治的な要因
が背景にあると述べた。中国での電気自動車(EV)については「いまさら(日
米欧を)追い越せないガソリン車ではなく、EVの標準を二次電池開発で取るつ
もり」と話した。
懇親会では長谷川勉副会長(長谷川鉄工所社長)が乾杯の音頭をとった。真田
教授は「話題が盛りだくさんで話し足りない」と、懇親会の中でも米中経済摩擦
で熱弁を振るい、大いに盛り上がった。
一方、役員会には約20人が出席。上期の事業と収支決算、下期の事業計画に
加え、「埼玉ちゃれんじ企業経営者表彰」体制の拡充、19年4月の創立55周
年企画、同10月の「産業人全国会議in新潟」への参加が報告され、承認され
た。
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