埼玉産業人クラブ・人材開発部会(荒川和夫会長=埼玉県カウンセラー協会会長)は6月7日、「失われてからでは遅い!! 07年問題への対応策の決め手〜技能伝承の上手な進め方」をテーマに部会を開きました。会場の浦和ワシントンホテル・プリムローズには、約50人の会員が集まり、2部構成で講演会と事例報告を行いました。
第1部では雇用・能力開発機構職業能力開発総合大学校精密機械システム工学科教授である海野邦昭氏が「技能伝承の上手な進め方」と題して講演。人材育成は、教える側、教わる側双方にインセンティブを与えることが重要としたうえで、「技能継承の基盤やシステムを会社全体で作らないと成功しない」と指摘しました。
続く第2部では、フジノン総務部主任の天野高宏氏が「映像を活用した実践事例報告」と題してプレゼンテーション。CCDカメラと液晶モニターが一体となった同社の画像撮影編集ツール「KS20研修君」を生かし、技能五輪に挑む選手を育成する過程を紹介。「気づき」を促すことや、ポイントを的確に指導するなど、映像活用のポイントをアピールしました。
質疑応答では、中小企業における人材育成の難しさや、動機付けのポイントなど具体的な質問が相次ぎ、問題意識の高さがうかがえました。 |