NITEC埼玉産学交流会(長谷川勉会長=長谷川鉄工所社長)は9月19日、9月例会として日本工業大学機械工学科の佐藤茂夫研究室を訪問しました。食品廃棄物や間伐材などのバイオマス資源をテーマに、佐藤教授が新たなエネルギーとしての可能性と研究室での取り組みを紹介。企業にとって環境問題への対応が問われる中、参加者の関心も高く、利用方法や行政の対応などで活発に意見が交わされました。
バイオ燃料の中でも注目されているのが、メタン発酵処理から得られるバイオガス。佐藤教授は講演で「バイオガスはどんな廃棄物からも発生し、生成にもあまり手間がかからない」と利用拡大の期待を表明しました。また佐藤教授は「バイオマス事業は行政の政策と関連させないとうまくいかない」とし、「県がさらに積極的に対応すべきだ」と指摘しました。
研究室では、バイオガス生成装置のほか、実用化に向けてのデータ収集や最適な発酵条件などの研究を見学。バイオガスを発電機を燃料に100ワットの電球を点灯させる実験では、代替エネルギーとしての大きな可能性を感じさせました。参加者からは「細菌の種類で発酵のスピードが変わるのか」など多くの質問が出されました。
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