NITEC埼玉産学交流会（長谷川勉会長＝長谷川鉄工所社長）は3月19日、「ものづくりの基本に立ち返って」をテーマに3月例会を日本工業大学で開きました。第24回研究現場訪問シリーズで、08年度で同大を定年退官する機械工学科の酒井茂紀教授が講演。退官を直前に控え、20名超の参加者に集大成となる独自のモノづくり論を熱心に語りました。

　酒井教授は、ソーラーカーの製作や研究内容に合わせて自ら装置を作り上げたエピソー ドや専門分野の放電、電解加工技術などについて詳しく紹介。「製品に命を吹き込み、機能を達成することに慣れてもらわなければいけない」とモノづくりに対する熱き思いを話しました。

　講演後の懇談では、参加者から「オリジナルの加工技術を生み出そうと日々努力する探求心に胸が熱くなった」、「日本のモノづくりの方向性が見えた」といった感想も出され、「モノづくりに終着点はないと改めて感じる」例会となりました。