埼玉産業人クラブ・NITEC埼玉産学交流会（長谷川勉会長＝長谷川鉄工所社長）は8月2日、埼玉県宮代町の日本工業大学で、産学連携セミナーを同大学などと共同で開きました。会員や大学関係者ら150人近くが参加。税理士法人T＆S（さいたま市大宮区）代表社員の石岡正行氏が、環太平洋連携協定（TPP）の産業界への影響について講演しました。

　石岡氏はTPPのメリットとして、国際分業の再構築やサプライチェーンの効率化などについて説明。「（TPPで）国際的生産ネットワークをさらに拡大・深化させれば、新興国は工業化を加速でき、先進国も国際分業の中で空洞化を遅らせられる」と強調しました。

　 国内農業に関しては、「TPP参加の有無にかかわらず改革すべきだ」「参入規制撤廃や、成長が見込まれる園芸作物農業の振興が必要」と述べました。

　 同大学の波多野純学長は「時宜を得たテーマ。非常に興味深い話です」とあいさつしました。