埼玉産業人クラブ・NITEC埼玉産学交流会(杉本賢次会長=丸一ゴム製作所社長)は11月27日、埼玉県立大学(埼玉県越谷市)で「医工連携〜見学会・交流会」を開き、日本工業大学の教授らを含めて総勢約30人が参加した。
埼玉県立大学の滑川道人保健管理センター所長が「インフルエンザとノロウイルス感染症」、隈元庸夫理学療法学科准教授が「健康管理面から働きやすい職場の作り方」をテーマに講演した。滑川所長はノロウイルスについて「嘔吐(おうと)物の飛散などが感染源。万一、従業員が嘔吐した場合の緊急対応など、準備が必要」と強調。
隈元准教授は働く人の約25%が腰痛で欠勤したとの報告に触れ「精神的ストレスなどとの関係が指摘されている。職場で予防体操の時間を設けたり、体操リーダーを養成したりしたい」と述べた。
続いてキャンパス内の介護・福祉実験現場を視察した。会員は悪玉コレステロール自動測定装置や3次元動作解析装置、義手・義足実験室などを見入り、担当教員らに自身の健康問題とからめた質問などをぶつけていた。
懇親会では、同大学地域産学連携センターの星文彦所長が「総合大学に見られがちだが、医療、看護、介護、福祉の人材を養成している。皆さんの生活に身近であり、今回のようなモノづくりの世界との交流は意義深い」とあいさつした。
長谷川鉄工所の長谷川勉社長(NITEC顧問)は中締めで「当会は日本工業大学と企業の交流組織。従来は技術・経営にかかわる勉強が多かったが、健康がテー
マの今回はひとりの人間としてとてもためになった」と語った。 |