埼玉産業人クラブ・NITEC埼玉産学交流会(杉本賢次会長=丸一ゴム製作 所社長)は3月1日、自動車部品メーカー、エフテックの本社・久喜事業所(埼 玉県久喜市)を見学した。企業経営者・幹部ら12人が参加した。
足回り部品を得意とする同社は1947年に草加市で創業。久喜市に移って4 1年目を迎え、世界8カ国に十数拠点を持つグループでは最古の事業所。冒頭、 福田祐一社長は「ホンダ向けが売上高の約75%を占め、県内の狭山、寄居両工 場に供給している。今後も地元に貢献できれば」とあいさつした。
その後、フロントサブフレームやリアサスペンションビームなどを溶接する、 車種ごとに分類された現場を見学。すべて汎用ラインで、少量多品種に治具の変 更で対応する。現場の改善活動として、小スペースでも治具の搬出・保管を円滑 にするため作った“からくり装置”に見入った。
ハイドロフォーミングやFSW(摩擦攪拌技術)などのほか、第15回“超” モノづくり部品大賞モビリティー関連部品賞を受賞した超精密塑性増肉/減肉加 工「FUT―1」の概要説明を受けた。
意見交換会では「車の電動化に伴い、軽量化を進めるのか」との質問に、福田 社長は「電気自動車(EV)などは車体構造も変わるため、サブフレームには吸 収力が求められる。鉄という素材をさらに極めていく」と答えた。
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