埼玉産業人クラブ(住田正利会長=住田光学ガラス社長)は8月27日、「ビジネス交流シンポジウムin川口」(後援:川口商工会議所)をJR川口駅前の「キュポ・ラ」で開きました。諸岡秀行関東経済産業局産業部長が基調講演。これを受けて荒木純一埼玉県産業技術総合センター総長と伊藤光男川口産業振興公社専務理事(伊藤鉄工社長)も加わり、「活かせ!地域資源、磨け!地域ブランド」をテーマに会場と一体となってパネルディスカッションしました。
基調講演で諸岡部長は「中小企業地域資源活用プログラム」や農商工連携など地域とのつながりを生かす政策に加え、関東経産局管内での実例を紹介。「中小企業が『売れるモノづくり』を展開できるよう、販路や市場開拓の支援に力を入れる」(諸岡部長)ことなどを強調しました。
一方、パネルディスカッションでは地域資源の活用例として、川口鋳物ブランド「KAWAGUCHIi−mono」が取り上げられ、同ブランドの鋳物鍋を製造する伊藤専務理事は「川口の特徴である企業集積や行政のバックアップを生かすことができた」と販売までの経緯を振り返りました。また会場からは、各社の技術力を結集した三輪のバイク「トライク」製作も報告されました。
さらに地域資源として「人財」の重要性も強調され、人材育成の面で荒木総長から「オン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)は、広い視野で戦略的思考を持たせることが必要」といった指摘が出されました。このほか、参加者からは設備投資と税制に関する質問や若者のモノづくり教育の重要性などで意見が出され、会場を巻き込んで活発な議論が交わされました。
シンポジウム後の懇親会では、地域資源を生かしながらモノづくり力を強める多士済々の参加者が大いに語り、懇親を深めました。