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2009年7月[Sanada発 現場から]


「景気回復に向けた各地の取り組み」

 

 私は仕事柄、全国各地を回り、たくさんの方々にお会いして、皆様方とご指導を戴いています。
 最近も甲府や名古屋、埼玉を回り、色々なお話を聞いて参りました。
 こうした中、皆様方の地元・埼玉の企業経営者の方から、次のようなお話を伺いました。
「元気な入間ものづくりネットワークに参加し、地元のものづくりの方々と情報交換し、この不況の中、励まされたり励ましたりして、これからのものづくりに携わる者としての勇気を頂いて来ました。
 人と直接会ってお話をし、お互いの工場の現場を見せ合い、強み弱みを吐露したうえで、前向きに進んで行こうと誓い合う!
 なんだか一番重要で日本的な人との関係を再認識して帰ってきた感じです。」
 また、岐阜の企業経営者方からは、
「厳しい経営環境下、政府が提供してくれている雇用調整の制度をフル活用し、わが社は全国各地を、セミナー開催と称して行脚しているが、こうしたセミナーを開催する中、全国各地の既存のお客様のみならず、新規、或いは潜在的なお客様と出会い、そしてわが社の製品の説明をしながら、こうしたお客様方から、わが社の製品の改善ポイントに関する多くのヒントを戴いている。
  政府の支援を使わせて戴きながら、当社の宣伝と製品開発のヒントを戴いている。」
とのお話をお聞きしました。
 皆様方、知恵と勇気と、そして皆でベクトルを合わせながら、この窮地を克復していこうとする協調の精神の下、ピンチを凌ぎ、来るべき再発展に向けた準備をなさっています。
 こうした皆さま方は、間違いなく、今後も発展するものと思います。
 そして、私も皆様方と共に頑張らなくてはと心も新たに致しました。

 さて、こうしたことを学ぶ中、私はまた、
「人間というものは、どのような状況にあろうが、常に自らの欠点、弱点を意識して自己改革をしていく努力をしなくてはならない。
 その為の自己研鑽は不可欠である。」
と考えています。
 そしてまた、人間と同じように、企業もまた、景気が低迷期であろうが、好況期であろうが、常に、
「経営改善」
の方向性を模索していく必要があると考えています。
 それでは、通常、多くの企業経営者の方々はどのような視点から、
「経営の改善ポイント」
を見出しているのか?
 私の経験からすると、企業経営者の方々は、例えば、
(1) 収益性を高める事業構造改革
(2) 不採算事業の縮小、撤退
(3) 新規事業創出
(4) 新製品、新サービスの投入
(5) 新規顧客の開拓、新規市場の開拓
(6) 既存顧客の囲い込み強化
(7) 売上高人件費比率の低減
(8) 生産・調達コストの削減
(9) 流通・販売コストの削減
(10) コンプライアンスの強化
といった点を先ず意識、
  * マクロ経済概況
  * 市場環境
  * マーケット・トレンド
  * 主要顧客動向
  * 金融環境
といった視点から、自社の置かれている状況を再認識した上で、
「自社の強みと弱みを再認識」
する、そして、
「自社の強みを伸ばし、自社の弱みを無くす為には、上述の(1)〜(10)のどの視点からの経営改善を実行していくことが効果的かを意識、優先順位をつける。
 その上で、自社の強みを伸ばす、自社の弱みを無くす為の具体的な対応策を選定する。
 そして、その具体策を実行する。」
という大変地道な作業を着実に、そして、丁寧に実行されているものと見ています。
 こうした作業をするに当たってはまた、
「わが社の製品、サービスは一体、誰に、どのような形で評価されて、使われているのか=購入されているのか?また、そうした顧客はどの程度いるのか?どのくらいのサイクルでわが社の製品、サービスを購入してくれるのか?一体、いくらでわが社の製品、サービスを購入してくれるのか?それに対するわが社の生産コスト、サービス提供コストは一体いくら掛かり、結果として、どの程度の利益、利益率を成し遂げるのか?」
といった点を意識、更に、
「その顧客の新しい志向はどのようになっているのか?」
などを感じながら、
「更に付加価値の高い製品、サービスを提供していけるようにすることを心掛けている。」
のではないかと見ています。
 そして、何よりも、常に改善をしていく、その改善に当たっては、
「丹精込めて」
改善努力をしていくことが、企業の新たな強さに繋がるのではないかと私は考えています。
 皆様方はどのようにご覧になられますか?

 

 来月もどうぞよろしくお願い申し上げます。
以上
 
愛知淑徳大学 ビジネス学部・ビジネス研究科
教授 真田 幸光


真田先生のプロフィール
真田 幸光氏(さなだ・ゆきみつ)
愛知淑徳大学ビジネス学部教授。
1957(昭和32)年生まれ。81年慶大法卒、東京銀行(現・東京三菱UFJ銀行)入行。韓国延世大学留学、ソウル支店、資本市場第 一部、BOT International(H.K.)Ltd.出向などを経て、97年独系ド レスナー銀行東京支店・企業融資部長。98年愛知淑徳大学ビジ ネス・コミュニケーション研究所助教授に就任。2002年4月同 教授、2004年4月より現職。
著書は『日本の国際化と韓国』、『アジアの国、日本』など多 数。 NHKクローズ・アップ現代などテレビ、ラジオ出演をはじめ、中小企業大学校ほか活発な講演活動を展開中。
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