私は年初より、
「今年は、Government of Zero(G-0)の年」
即ち、誰もリーダーシップを取らない、否、取りきれない、世界は空回りしていく時代に入り、結果として、
「混沌の時代」
に入る可能性があると申し上げてきております。
実際に、世界的に見ても政局に変化が見られる中、再選されたとはいえロシアのプーチン大統領の権力掌握力は低下、フランスではサルコジ大統領が敗北、この結果としてドイツのメルケル首相との二人羽織体制であった、
「メルコジ体制」
が崩れ、欧州財政危機に新たな不安を生じさせる、更に、力を落としているとは言え、こうした状況にあって、英国は虎視眈々と大陸欧州の混乱に乗じて、再び、その影響力を強めようとしている、中国本土は、相対的、一般的には安泰と言えようが、政権交替を控えて、少なくとも今年は、国際社会では際立った動きは敢えて示さないようにしている、また、その他アジア諸国には相対的、一般的には中国本土同様堅調と言えるが、世界のリーダーシップを取るほどの影響力を有していない、中近東ではエジプトをはじめとして動きは出てきてはいるが、イランやシリアの混沌を抱え、アフリカは自身の混乱とこれに群がる大国の思惑が絡み合い混乱、中南米は未知数であり、また影響力は有していない、
更に大切なことは、肝心の基軸国家・米国は、その影響力を徐々に弱めていると見られている、
そして、日本、
これはもう、読者の皆様方、良く御存じの通り、
こうして考えてくると、世界はやはり、混沌の時代に突入してきているように、私には感じられます。
いい意味でも悪い意味でも、誰もリーダーシップを取らない時代は世界は空回りする過渡期に入る可能性が高まり、例え、それが一時的であったとしても、大小の差はあるとしても、混乱が生じることは回避できないものとも私は考えています。 |