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2021年4月[Sanada発 現場から]


日米関係と顧客面談の仕方


 今月は、米国でバイデン政権が出帆してから一カ月以上が経つ中、日米関係がどうなっているのかを概観してみたいと思います。
 その上で、米国流の顧客面談の仕方というものをお伝えしてみたいと思います。

[バイデン政権誕生と日米関係]
米国のバイデン大統領と日本の菅首相が去る1月28日、日本時間の0時45分から30分間電話で首脳会談を行ったことはご高尚の通りです。
そしてこの会談直後、菅首相は官邸で待機していた記者団の取材に対して、
「日米同盟を一層強化することで合意した。
自由で開かれたインド・太平洋の実現に向け緊密に協力することでも一致した。」
と説明しました。
また、これと同時に日米両国は北朝鮮による日本人拉致問題の解決や北朝鮮の非核化に向けても協力することにしたとも伝えられました。
更に、会談後、今年79歳となるバイデン大統領と73歳の菅首相は、互いを、
「ヨシ」
「ジョー」
と呼ぶ合うことにした、即ち、緊密な関係を持つことにしようとしたとも伝えつつ、日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国による安保協力体となるクアッドの活動も強化するとしました。
いずれにしても、こうしたことから、1月20日に就任したバイデン大統領がアジアの国の首脳と電話会談を行うのは日本が初めてとなり、アジアの中で、米国が引き続き日本を重視していることを示したとも言われています。
一方で、今回の電話会談は異例にも日本時間の深夜に行われ、2017年にトランプ大統領が就任した直後、最初に行われた電話会談は日本時間の夜11時で、オバマ元大統領とは午前8時、ブッシュ元大統領とは午前9時に首脳会談が行われたのに比べて異例の時間だったことから、日本経済新聞は、
「米国大統領就任後、最初の会談が日本時間で深夜に行われるのは異例である。
菅首相はアジアで最初の電話協議という位置を確保し、強固な日米同盟関係をそんな点からも世界に発信したかったのだろう。」
と分析、また、
「深夜の電話会談は両首脳の利害関係が一致した結果」
という見方も出ています。
新型コロナウイルス対策の失敗や首相の親族の問題などで支持率が大きく低下している菅首相としては、バイデン大統領と、
「アジアの指導者として最初に電話会談を行った。」
ということを国民に宣伝する必要があった、その為、バイデン大統領が最もやりやすい時間に合わせて会談を行うことを了解したのだろうという見方もあります。
バイデン大統領も自らの就任に合わせて中国本土の習近平・国家主席を牽制し警告のメッセージを送るため、早期に「米日同盟は健在」と誇示する必要があったとの声もあります。
習金平国家主席は世界経済フォーラム主催のダボスフォーラムに送ったメッセージの中で、事実上バイデン大統領を念頭に、
「新冷戦を助長するな!!」
と警告したり、習近平国家主席が韓国の文在寅大統領と電話による首脳会談を行ったことを意識した対応と言った見方も出ています。
そして、日本の共同通信は、
「今回の会談で日米両首脳は朝鮮半島情勢全般を意識し、日米関係についても協議した。」
と伝えています。
国際協調、同盟国重視の姿勢を見せる米国・バイデン新大統領は、まずは欧州列強との関係強化に優先順位を置いていると見ておくべきですが、対中対露、就中、対中政策を意識した際には、今後も、
「日本を軸としたアジア戦略」
は続けていくものと見ておいて良いかと思います。

[米国式顧客面談の仕方]
 さて、アメリカのビジネス社会の人々は、様々なモノやことを、
「体系化」
していくことが好きであり、また、上手であると思います。
こうした中、先日その米国の、
「顧客面談の仕方」
という基本動作に関する資料に接しましたので、それを以下のように私なりにまとめてみました。

日本とアメリカのビジネス社会の商習慣や社会的背景などが異なりますから、必ずしも、以下のやり方が、
「素晴らしい!」
とは言えないかもしれませんが、
「アメリカ式は、今はグローバル標準である。」
との考え方もあり、一応、
「頭に置いておくこと」
は意味があるかと思います。
以下、その内容です。

1.面談の目的を明確にする。
そのための事前準備をきちんとする。
そして、相手のお役に立つという気概を持って面談に臨む。

2.ビジネスは信頼から始まる。
信頼関係を確立し、その上で面談の目的を明示する。
顧客の立場、思考、状況などを理解し、顧客の気持ちを理解して、おもてなしの心を大切に持つ。

3.お互いに質問をしあい、それによって、相互理解を深める。

4.目的にあった議論をしつつ、話を更に展開していく。

5.面談の内容をまとめ相互に面談の内容を確認する。
面談の目的を果たしたことを確認、効果的に面談を終える。

6.面談は当初約束した定刻にはきちんと終える。
信頼獲得の第一歩である。
その上で面談のお礼、内容確認、新たな質問や提案、などのフォローアップを必ず行う。

こうしたことがこうしたやり方が顧客面談の基礎であると言っています。
参考にしておきたいと思います。

引き続き宜しくお願い申し上げます。

以上

 
愛知淑徳大学 ビジネス学部・ビジネス研究科
教授 真田 幸光
 


真田先生のプロフィール
真田 幸光氏(さなだ・ゆきみつ)
愛知淑徳大学ビジネス学部教授。
1957(昭和32)年生まれ。81年慶大法卒、東京銀行(現・東京三菱UFJ銀行)入行。韓国延世大学留学、ソウル支店、資本市場第 一部、BOT International(H.K.)Ltd.出向などを経て、97年独系ドレスナー銀行東京支店・企業融資部長。98年愛知淑徳大学ビジ ネス・コミュニケーション研究所助教授に就任。2002年4月同 教授、2004年4月より現職。
著書は『日本の国際化と韓国』、『アジアの国、日本』など多 数。 NHKクローズ・アップ現代などテレビ、ラジオ出演をはじめ、中小企業大学校ほか活発な講演活動を展開中。
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